STORY
米粉のパンが、朝のいちばんのごちそうになる日。
はじめてグルテンフリーという言葉を耳にしたのは、もう何年も前のことです。海の向こうから聞こえてくる流行、くらいの感覚で、わたしの暮らしには関係のないものだと思っていました。
米粉との出会い
転機は、ある秋の朝でした。市場の片隅で、地元の農家さんが手にしていた一袋の米粉。「これでパンが焼けるんですよ」と教えてくれた一言が、わたしの台所をすこしずつ変えていきました。
米粉でつくるパンは、ふんわりというより、もちっとしている。それが、なんとも言えず心地よい。
毎朝の習慣に
はじめは失敗もありました。生地がうまくまとまらなかったり、焼き色がつかなかったり。それでも、続けるうちに「これなら毎日焼ける」というレシピに辿り着きました。
朝、コーヒーを淹れているあいだに、オーブンから漂ってくる甘い香り。それは、わたしの一日のはじまりを、ほんの少しだけ豊かにしてくれます。